ニキビの原因は主に、
- 1.内分泌因子による皮脂の分泌亢進
- 2.毛漏斗の角化亢進
の二つとされています。
しかし、実際には遺伝、食事、紫外線、精神的ストレスによる自立神経の乱れや毛漏斗の常在菌など、いろいろな要素が複雑に絡んでいます。
また、大人のニキビの原因の1つとして毛穴部分の角質層の乾燥※が挙げられます。
肌の乾燥は、角質層の水分含有が低下することによって生じます。
肌の乾燥と角質の働きには深い関係があり、肌が乾燥すると角質機能低下やそれに伴う皮膚バリア機能の低下が起こります。
毛孔部分の角質機能が低下すると、角質代謝やターンオーバーのリズムが乱れてしまい、古くなった固い角質が剥がれ落ちずにそのまま厚くなって毛孔を詰まらせ大人のニキビの発生につながります。 同じところにニキビができるのは、その部分の角質機能が低下しているためです。
このように、これまでは脂性肌=ニキビができやすいと考えられてきましたが、
最近の研究で大人のニキビに悩むヒトは油分が多めな一方で、角層の水分保持機能の低下によって水分が不足しているという、バランスが悪い状態になっています。
さらに、皮膚のバリア機能が低下しているために炎症が起きやすくなっていることもわかってきました。
大人のニキビで赤く炎症のあるニキビが多く見られるのはこのためです。
※角質が乾燥してカサカサになっていても、その下の生きている細胞から成る顆粒層、有層、基底層は常に組織液中の水で潤っていますから決して乾燥はしません。